伊万里市民図書館訪問記1~市民目線の運営で有名なオンリーワン図書館を視察しました

9月7日、市民目線の運営で有名な伊万里市民図書館を、鬼塚裕司氏と一緒に、伊万里市議会議員盛(もり)氏のご案内で視察しました。設計・運営とも市民目線の工夫が多くなされており、市民各層の意見を十分に吸収して「市民協働」の図書館を実現しています。説明を聞く前に、まず地域の将来を担う「子供」に焦点を当てた、子供と子育て家族に使いやすい図書館で、子供のコーナーが広い面積を占め、書架高が低く、絵本などの蔵書が他の図書館と比べ物にならない規模だと気づきました(「伊万里市子供の読書活動推進計画」が作成されている)。また、子供コーナー以外の大人の利用スペースでも、書架高が低く館内全体が見渡せるし、書架の間に充実した読書席が設けられていて、ゆっくり本を読むことができるように工夫されています。最も驚いたのは、市民図書館が民主主義の教育現場の役割を果たしている点で、アメリカ中間選挙や玄海原発等の時事問題に関する図書コーナーが設けられていて、市民が関心を持つようになっている点でした。「図書館は時事問題に敏感であれ」という方針が打ち出されています。設計者は君津市中央図書館・たらみ図書館(長崎県諫早市)など市民参加型で特徴のある図書館設計の実績のある寺田義朗氏で、設計段階で上記以外にも様々な工夫がなされていますが、それと並んで、司書を始めとする職員さんの選書眼・ポリシーと、利用者団体「図書館フレンズいまり」が運営に真剣に協力している点が、正統派「オンリーワン」図書館を支えていると感じました。今後図書館を計画している市町村は是非ご覧になることをお勧めします。まだまだお伝えしたい図書館作りの知恵が詰まっているので、訪問記は続きます。(画像は伊万里市民図書館内部を展望。低書架・読書席が見てとれる。一番奥が子供コーナーの広いスペース。2014.9.7撮影。)

 

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