伊万里市民図書館訪問記2~市域をカバーするための自動車図書館にも驚き

9月7日、伊万里市民図書館を訪問した際に、「のぼりがまのお部屋」(子供向けお話の部屋)、「いすの木」(窯業の街らしく轆轤の材料・うわぐすりの原料になる)など施設の斬新性・独自性だけでなく、機能・運営面でも驚かされることを多く感じました。その一つが、人口が複数の街に分散する伊万里市の市域をカバーする2台の自動車図書館(移動図書館)です(画像・内部)。出張所を設置するのか、移動図書館にするのか、コスト面・利用度の両面から意見が分かれる所ですが、市民が移動図書館が来ることを楽しみにしているようで、貸出全体の45%が児童書です。自動車図書館にどのような本を積むのかは、利用度に影響するので、司書・職員さんの腕の見せ所だと思います。図書館費は年間112百万円(13年度)ですが、企画展示室・展示コーナー・創作室・会議室・ホールを含め、利用料金は全て無料で、子供・高齢者を含め、ほとんど全ての市民にとって文化施設というより、利用度の高い「生活施設」となっている点が伊万里市民図書館の最大の特徴ではないでしょうか。市役所が、政策の優先順位の高い所に、図書館を位置づけていると感じました。私は、平成20年1月10日にも伊万里市役所で「人口減少社会における自治体のあり方」をテーマにした講演をさせて頂きました。「人口減少社会」への重要な対応の一つが、塚部芳和・伊万里市長が進める「未来を拓く図書館」だったのではないかと思いました。全国で「図書館」の概念が変わりつつあります。

 

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