人間は経験によってしか学ぶことができない~一日一日を大切に生きる、出会いを大切にする

私は毎日進歩することが楽しいと思い、ふと気が付いたら57歳になっていました。一人の人間が一生の内にできることは極めて限られていると思います。自分は実に多くのことをこなしていると言われることがありますが、主軸は一つでそんなに多くのことはできていません。でも「志(こころざし)」と時代背景によっては、坂本龍馬のように多くの偉業を成し遂げることができると思います。高度成長期、世の中は競争社会と言われてきたけど、自分の人生を振り返ってみて、競争相手は他人ではなく、常に自分の内面だったと思います。自分が決断すれば道が開かれるのであり、あきらめたり、弱音を吐いたら何もできなくなる。これはロンドンオリンピックに出場する陸上選手の考えと同じではないでしょうか。そして人間は若い時は自分の経験によってしか学ぶことができないけど、自分の人生の目標を持って、自分の選んだ、あるいは選ばざるを得なかった「道」を極めようと真剣に生きていれば、自分の経験しないこともある程度推察することができるようになる。一つの道を極めた人はほかの分野の一流人と十分に話が通じます。推察できなければ、他人の経験を教わって活用するか、先人の経験を書いた書籍を読めば補うことができます。人生において、人生の師と言える人や、様々なことを語り合える友は人生を豊かにし、成功に導くために不可欠です。人間は年齢ではありません。若くても自分より多くの経験をしたり、悟りを開いたりしている人は多くいます。そのような優れた人との出会いを私は常に求めています。書籍も、若い時は実務的な本を読まなければその道の第一人者になれないかもしれませんが、それだけでは浅い人間になる。深い考えを養うためには、日本・西洋・中国の古典や深い考えを持って悩み、成功した人の本を読み、自分の頭で考えることが必要です。6月20日に孫正義「危機克服の極意」(ソフトバンクアカデミア特別講義)という本が出されました。孫氏の過去・現在・未来の危機を経営者としてどう克服してきたか、同時代を生きてきた人間として、同感できる部分もありますが、孫氏でなければ考えられない部分もあります。是非若くて志を持った方々には読んでみていただきたいと思います。「自らが登るべき山を決めなければならない。その山を決めたら、すでに自分の人生は半分決まっている。」(129ページ)たまにはこのようなお話もしたいものです。(画像は北川正恭早稲田大学教授、前三重県知事と、長崎県市町村会で)

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