三重県伊賀市庁舎移転の住民投票で投票率が過半数に満たず不成立~新庁舎建設論議は議会に~新庁舎建設の共通課題

8月24日、私の郷里である三重県伊賀市の庁舎移転について、住民投票が行われましたが、投票率42.51%と、住民投票条例が定める過半数に満たなかったため、開票せず、結果、移転は市議会にゆだねられることになりました。伊賀市(合併以前は伊賀上野市)の市庁舎は、1950~60年代日本のモダニズム建築を代表する建築家板倉準三氏(岡本太郎記念館の設計者)の設計でしたが、老朽化かつ耐震基準を満たせないため、前市長時代に建替えを決めました。12年の市長選で庁舎保存を掲げた現市長が初当選し、13年、市役所を2.5㌔離れた郊外へ新築移転し、現庁舎は耐震改修の上、図書館・美術館として活用する構想を表明しました。この市長の構想に、商業関係者から反対が起こり、現市長は住民投票条例を制定し、住民投票が行われたという経緯です。私は少年時代、伊賀上野市からバスで約1時間の所にある阿山郡島ヶ原村に暮らしていたので、最も高い石垣で忍者(伊賀者)と並んで全国的に有名な伊賀上野城の横に、モダンな市役所を美しく、うらやましく見上げたのを覚えています。当時、母は三重県庁に勤務しており、私の育児のため、伊賀上野に赴任していたので、市役所にもよく行きました。伊賀市の試算では、新築移転費用は63.7億円、現庁舎改修・増築費用は64.4億円かかるそうで、どちらにするか、決断の時期に直面しているようです。どこかの市で聞いたことのある話と似ており、選挙権は伊賀市にありませんが、郷里だけに、他人事ではありません。(画像は、長崎新聞2014.8.23朝刊23面の記事。写真の奥に伊賀上野城の天守閣が見える。)

 

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