「世紀の日本画」展を見ました~日本の近代美術の歩みが良く分かる

東京都美術館で開催された「世紀の日本画」展(日本美術院再興100年特別展)を見ました。私のように、近代日本画好きには堪らない展覧会です。狩野芳崖の「悲母観音」や橋本雅邦の「龍虎図屏風」と言った重要文化財の他、私の好きな平山郁夫氏の作品(画像)など、近代日本絵画の集大成ともいえる内容でした。私の日本画との出会いは、中学(奈良市立三笠中学校)の美術の先生が、近代日本美術史の講義を一年かけてしてくれたことでした。私は当時、速水御舟や横山大観の絵の構図の美しさや精神性に魅せられたことを覚えています。中学の先生でもう一人、万葉集の「韻律」を研究しておられた国語の先生から、和歌における「音」の重要性に気付かされたこともあり、この二人の先生が、私がエッセイ等を書く際に、感性や素養として大きな影響を及ぼしたと今になって思います。ステイーブ・ジョブズ氏がカレッジ時代に「カリグラフィー(書法)」の講義から、アップルのパソコンのフォントの豊富さをつくりだしたと話しておられたのと似ています。小中学校での教育は一生残ることを示していると思います。(画像は同展覧会図録より。)

 

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