日本を担う次世代に思う~NHK「ニッポンのジレンマー元旦スペシャル」を見て

1月1日深夜のNHK番組「ニッポンのジレンマー元日スペシャル」を見て、次世代の若い論客(学者・評論家・経営者・ITデザイナー等)の健全な議論に驚きもし、安心もしました。4年前、長崎で私は講演後の懇親会で、ある若い経営者から、1955年生まれの私たちの世代を「逃げ切り世代」といわれました。終身雇用・年金受給がある程度維持されている年代のことを言っていたのですが、私は、それは、もう少し年齢の上の「団塊の世代」までだと思いました。当時、日本は20年くらい続いたデフレの最中で、若者ならずとも、日本の将来に希望が持てない時代でした。元旦のNHKの番組でも取り上げていましたが、バブル経済を経験している我々の世代と、現在30歳台までのデフレ経済しか体験していない層とでは、「断絶」があると感じています。地方に住んでいると、日本社会の本質は世代によらず変わっていないと感じますが、番組が採り上げていたように、「産業資本主義」から「情報資本主義」への大転換が、日本経済の新たな成長を促し、世代間が断絶ではなく、経済的に協働し合える契機となると思いました。我々以上の年代は逆に、情報資本主義に貢献できる層が、若者との協働関係を作り上げることができると思います。私は経済を「グローバル経済」と「ローカル経済」に分けて考えており、グローバル経済はこれまでは「国際的に競争できる商品の製造・販売」が中心でしたが、インターネットの発達により、情報のリアルタイム化とコスト削減を通じて、商品・サービス問わず、大きな成長の原動力となりますが、一方では、競争の激化も促し、グローバル経済で生き残れる事業は、多くないと思います。ローカル経済も、インターネットの発達により需要者と供給者の距離を縮め、コミュニテイを拡大させ、持続的で緩やかな成長を促すと思います。高齢化が進む地方では、地域ブランドや地産地消型の流通、通販を通じた配食サービスなど、情報資本主義の発展によって、代わりつつあります。そして、「グローバル経済」の担い手は、市場と人材を求めて海外に移転していき、日本が今後10~20年間にわたり、持続的な成長を遂げるためには、「ローカル経済」の拡大こそが必要になります。(画像は自宅近くの風景。左はKorean center・元韓国大使館、右奥は新宿御苑とNTTドコモ本社ビル。2014.12.31撮影。)

 

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